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大阪区長に選出された各区長のプロフィール

大阪維新の会を率いる橋下徹・大阪市長が大阪市内の区長を選びました。8月1日が就任日。今回、区長候補が公募で集められたことが話題を呼びましたが、その区長候補に名乗りを挙げた方々のプロフィールを見て行くことで、今後の日本の政治の中核となる人々の人となりがわかってきます。そこでどんな人々が今回、大阪市の区長に選ばれたのか見ていきたいと思います。

その前にひとつだけ。大阪市の区長とは何なのかを簡単に触れておきます。日本では政令指定都市と呼ばれる大都市では、市の中に区をおくことが法律で認められています。政令指定都市は、現在全国で20市。札幌、仙台、さいたま、千葉、横浜、川崎、相模原、新潟、静岡、浜松、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、岡山、広島、北九州、福岡、熊本の各市。政令指定都市は一部の業務を除いて都道府県と同等の権限を持っています。その頂点に立つ市長の権限も強く、政令指定都市内の区長は、市長から一部の権限を分掌されて、区の事務に当たります。東京23区が特別区と呼ばれ、選挙で区長が選ばれるのとは異なり、政令指定都市の区長は、市長が自由に任命できます。すなわち、区長は市長の部下です。企業に例えると、市長が社長、区長は支社長。そのため、通常、政令指定都市の区長は、市の職員の中から選ばれるのが通例ですが、今回は外からの公募。支社長を外部から登用したということで、話題を呼んだわけです。

大阪市は24区から構成されています。西淀川区、淀川区、東淀川区、此花区、福島区、北区、都島区、旭区、港区、西区、中央区、城東区、鶴見区、大正区、浪速区、天王寺区、東成区、住之江区、西成区、阿倍野区、生野区、住吉区、東住吉区、平野区。今回はこの全ての区長が一度に任命されました。大阪市区長公募の選考方法は、①書類(論文)選考、②第1次面接選考、③最終面接選考の3段階で実施。全体で1,461名の応募がありました。大阪市の職員からも応募がありました。

選考したのは、大阪維新の会をサポートする有識者と大阪市の幹部職員。書類選考の選考委員は、橋下徹・大阪市長、中田宏・特別顧問、千代松大耕・泉佐野市長、総務局長、市民局長。一次面接では、橋下市長など主要メンバーは選考を行わず、橋下市長が信頼する外部有識者が選考を担当しました。選考委員は、稲継裕昭(特別顧問・早稲田大学政治経済学術院教授)、古賀茂明(特別顧問・元経済産業省大臣官房付)原英史(特別顧問・株式会社政策工房代表取締役社長)、山中俊之(特別顧問・株式会社グローバルダイナミクス代表取締役社長)、大野勝利(特別参与・武庫川学院法人室人事担当)、帯野久美子(特別参与・株式会社インターアクト・ジャパン 代表取締役、前大阪府人事委員長)、各務晶久(特別参与・株式会社グローディア代表取締役社長)、田中宰(特別参与・パナソニック元副社長、前阪神高速道路株式会社会長・CEO、大阪府人事委員)、平康慶浩(特別参与・有限会社セレクションアンドバリエーションMD)、機谷俊夫(人事室次長・元内閣官房・国家公務員制度改革推進本部事務局、オリックス株式会社)。大学教授やシンクタンク、元官僚などが多数。ここから、橋下市長のブレーンの顔ぶれがわかります。最終面接の選考委員は、再び主要メンバーが担当し、橋下徹・大阪市長、中田宏・特別顧問、千代松大耕・泉佐野市長、鈴木亘・特別顧問(西成区のみ)、村上・大阪市副市長が実施しました。

そして、最終的に選ばれたのが以下の人々です。以下の方々は、現職の区長を除き、7月1日より地方公務員法に基づく「非常勤嘱託職員」という立場ですでに大阪市の職員として採用され、区長の引き継ぎ業務などを実施しています。8月1日の着任に際し、法的身分が「非常勤嘱託職員」から「一般職」に切り替わります。

■ 北区: 中川暢三(56歳)
大阪府加西市出身。兵庫県立北条高等学校卒業。信州大学経済学部卒業。鹿島建設入社後、勤務しながら、松下政経塾入塾、野田佳彦現内閣総理大臣と同期、途中退塾。2001年の第19回参議院議員通常選挙、2002年の長野県知事選挙、2003年の大阪市長選挙で相次ぎ落選。2005年の加西市長選挙に当選。2期務めるが、2011年の3期目の選挙で落選。

■ 都島区: 田畑龍生(37歳)
九州大学大学院卒業。NTTコムウェア入社。2009年ノースウェスタン大学ケロッグビジネススクールでMBA取得。戦略コンサルティング企業のモニターグループにコンサルタントとして入社後、退職。

■ 福島区: 坂本幸三(54歳)
大阪府職員。現在、大阪府都市基盤部事業管理室長。

■ 此花区: 西原昇(46歳)
高校時代から映画の世界が好きで、大学卒業後に上京して映画関連の専門学校に入学。卒業後、有名映画会社に就職したものの、1993年その会社が倒産。渡米し、映画制作活動の道を模索するも、ビザなどの関連で断念し帰国。1997年より、青年海外協力隊員としてジンバブエに赴き、ジンバブエ情報省の外郭団体ヴィジョンバレー映画協会で、社会啓蒙映画の制作指導に2年間従事。帰国後は、映像の専門学校の講師を経て、大阪にあるテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)を運営する株式会社ユー・エス・ジェイでエンターテインメント部門ユニットマネージャーとして勤務。2000年から2008年度まで青年海外協力隊大阪府OBOG会会長も務める。

■ 中央区: 柏木陸照(42歳)
京大法学部卒。三菱商事、ブリヂストンを経て、デンソー・セールス・ロシア社長。

■ 西区: 髙野賢(34歳)
2001年立教大学社会学部社会学科を卒業後、マースク株式会社に入社。3年間のジョブローテーションとデンマークでの研修からなる社内人材育成プログラムに参加。その間、カスタマーサービス、営業企画、九州支店勤務により海運業の基礎を学び、後にタイ、バンコクでの2年間の海外勤務を経て、日本に帰国。秘書室に配属された後、コペンハーゲン本社にて、世界の地域別管理・統括業務に携わる。帰国後、航路・営業管理を経験し、2011年5月より、日本カスタマーサービスの本部長となる。

■ 港区: 田端尚伸(52歳)
大阪府泉南市出身。1984年大阪市に就職。民生局保険年金課長代理、市長室市長秘書、経営企画室経営企画課長、水道局庶務課長、ゆとりとみどり振興局集客プロモーション担当部長を経て、2010年から大阪市港区長。今回の選挙では、現ポストに自ら応募し当選。

■ 大正区: 筋原章博(49歳)
大阪市職員。2010年から大阪市大正区長。

■ 天王寺区: 水谷翔太(27歳)
2009年にNHKに入社。赴任先の山口放送局では県警記者クラブ担当。

■ 浪速区: 玉置賢司(45歳)
アート商事代表取締役を務めた後、グリーンフーズはウナギやアナゴを中心とした水産業の加ト吉傘下のグリーンフーズに転籍し、取締役管理部長。その後独立し、コンサルティング会社・クリア株式会社の代表取締役。

■ 西淀川区: 西田淳一(57歳)
1979年中央大学卒業。三井物産入社。食品畑を歩み、三井物産南インド代表(チェンナイ)なども務める。現在、食品事業本部次長。

■ 淀川区: 榊正文(44歳)
大阪市淀川区に本社を置く人材派遣会社・株式会社キャリアシップの常務取締役。

■ 東淀川区: 金谷一郎(56歳)
大阪市職員。2011年から大阪市東淀川区長。

■ 東成区: 森伸人(53歳)
慶應義塾大学法学部卒業。日本出版販売に入社。その後独立し、テレビゲーム小売チェーンを創業。後に、人材研修のヒューマンパワー開発研究所を開設し代表取締役に就任。同社閉鎖後も個人事業主のカウンセラーとして従事。

■ 生野区: 清野善剛(55歳)
大阪市職員。2010年から大阪市生野区長。

■ 旭区: 小川明彦(60歳)
1978年岩手県に就職。行政システム改革監、人事課長、教育次長、監査委員事務局長、労働委員会事務局長などを歴任。

■ 城東区: 細井敦子(51歳)
大阪市城東区に本社を置く切断機メーカー、暁金属工業の代表取締役社長。

■ 鶴見区: 都倉尚吾(52歳)
卒業後、住友商事に入社。その後、関西電力に転職。本店・企画室国際グループなどで、海外案件などを担当。関西電力初めての海外プロジェクトであるフィリッピンのサンロケ水力を実務的に主導したメンバーの一人。現在、一般財団法人「ヒートポンプ蓄熱センター」に出向中。 

■ 阿倍野区: 羽東良紘(35歳)
トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・UK 経営企画部勤務。

■ 住之江区: 髙橋英樹(50歳)
大阪大学法学部卒業。大阪市に就職。勤務を続けながら、2001年京都大学法学研究科修士課程修了。2011年から大阪市住吉区長。

■ 住吉区: 吉田康人(47歳)
大阪府高槻市出身。一橋大学社会学部卒業。東京電力へ入社し、社団法人海外電力調査会、東京電力国際部などに所属。東京電力退職後、武見敬三参議院議員(自由民主党)政策担当秘書を経て、高槻市議会議員。無所属、無党派で、衆議院補選や高槻市長選挙へ出馬するも落選。現在、吉田康人政経コンサルティング代表者、北摂人材センター(株)取締役等を兼任。

■ 東住吉区: 和田智成(50歳)
経営コンサルタント。詳細不明。

■ 平野区: 藤井清美(51歳)
関西学院大学法学部卒業。大阪市に就職。民生局、総務局、ゆとりとみどり振興局、こども青少年局を経て、2011年から大阪府平野区長。

■ 西成区: 臣永正廣(58歳)
1999年から徳島県那賀川町長。任期中には、自衛隊駐屯地誘致、情報公開などで手腕を振るった。退任後は、徳島大学病院総務課広報企画部門病院長特別補佐などを務める。

現職の区長以外では、良い意味でも「変わった方」が多いように見えます。新しい時代を創って行く際には、「変人」は必要です。今回選抜された区長には、大阪都構想における特別区への移行や区割りの役割も担って行きます。8月1日以降の活躍が楽しみです。

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